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外壁のクラック補修の基礎知識!種類別の原因と適切な補修方法を解説

外壁に発生したひび割れは、放置すると雨漏りや建物の劣化につながる可能性があり、不安ですよね。
しかし、ひび割れの補修方法や費用、適切な時期などが分からず、どこに相談すればいいのか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

外壁のクラックは、その原因や進行状況によって適切な対処法が異なります。
ここでは、外壁のクラックの種類とそれぞれの発生原因について詳しく解説していきます。

□外壁のクラックの種類と原因

1:ヘアークラック

幅0.3mm、深さ4mm以下の細かなひび割れのことです。
髪の毛ほどの細微なひび割れで、塗膜の経年劣化によって発生します。
この程度であれば、下地までひび割れが届いていないので、すぐに外壁材や建物内部に影響を及ぼすことはほとんどありません。
しかし、放置するとひび割れが進行してしまうため、定期的に点検を行うことをおすすめします。

2:乾燥クラック

モルタルや土壁などの外壁材で多く発生するクラックです。
モルタルや土壁などの外壁材は、現場で水を混ぜて施工する「湿式工法」で仕上げられます。
その外壁に含まれた水分が蒸発・乾燥する過程で外壁は収縮しますが、外壁材が完全に乾燥する前に仕上げの塗装をしてしまうと、外壁材の収縮に塗膜が追従できずひび割れが発生します。
外壁材が完全乾燥することで収縮は止まり、ひび割れ幅はそれ以上拡大することはありません。
塗装の際の対策として、下塗りに微弾性フィラー、上塗りに弾性塗料を使うことで、ひび割れの発生を軽減させることができます。

3:構造クラック

幅0.3mm、深さ5mm以上のひび割れのことです。
別名「貫通クラック」とも呼ばれています。
このクラックは、外壁材や塗膜の劣化ではなく、建物の構造的な欠陥や地震の揺れや強風によって発生し、外壁内部までひび割れが及んでいる可能性が高い状態です。
そのまま放置してしまうと、外壁内部だけではなく建物内部まで損傷が広がってしまったり、最悪の場合には、建物が倒壊してしまう恐れもあるため、早急に補修を行う必要があります。

4:縁切りクラック

モルタルなど「湿式工法」で仕上げる外壁材や外壁塗装は、基本的に一度に1面を仕上げて施工します。
しかし、何らかの理由で作業を中断したり、やり直しをおこなうなど、日をまたいで施工することによってクラックが発生することがあります。
これを縁切りクラックと言います。
「縁」とは塗膜の境目のことを指しています。
先に塗った部分と新しく塗った部分に時間差が生じてしまい、塗料の繋ぎ目部分が収縮することによってひび割れを起こしてしまいます。

5:コールドクラック

寒冷地において塗料の施工可能な温度以下で塗装をおこなうことで発生するクラックのことです。
塗膜欠陥の1つで、「低温割れ」とも言われています。
製品によって違いはありますが、多くの場合気温が5度以下の環境で施工した場合には、コールドクラックが起こる可能性があります。

□外壁のクラックの補修方法

クラックの幅や原因によって適切な補修方法が異なります。
ここでは、クラックの幅別に、適切な補修方法と注意点などを詳しく解説していきます。

1:幅0.3mm以下(ヘアークラック)

幅が0.3mm以下のヘアークラックであれば、下地には影響がなく塗膜のみにひび割れが発生している状態です。
この程度のひび割れであれば、塗装をすることでクラックがどこにあったのかわからなくなるほど綺麗にすることができます。
ただし、このとき使用する塗料は、今後のクラック発生のリスクを考え、下塗りに微弾性フィラー、上塗りに弾性塗料を使って補修することをおすすめします。
弾性塗料には、ゴムのように伸縮し衝撃に追従する特性があるため、クラックの発生を防ぐ役割を果たします。

2:幅0.3mm~1mm未満

幅が0.3mm〜1mm未満のクラックの場合、塗装だけでは補修することはできません。
この場合、塗膜だけではなく外壁材までひび割れが進行しているので、シーリング材を注入してしっかりヒビを埋めたあとで、微弾性フィラーで下塗りをして、塗装をおこないます。

3:幅1mm以上

幅が1mm以上ある場合は、下地や外壁内部までひび割れが進行し雨漏りが発生している可能性もありますので、可能な限り早めに補修をする必要があります。
この場合、「カット工法」と呼ばれる方法で補修をおこないます。
カット工法の手順は次の通りです。

・クラック部分に沿うようにU字やV字に、ディスクグラインダーを使い外壁の表面をカットしていきます。
・カットした部分のホコリなどを綺麗に清掃してから、シーリング用のプライマーを塗ります。
・シーリング材を充填します。
・シーリング材が乾燥し硬化したら、微弾性フィラーで下塗りをして、塗装を行います。

□まとめ

外壁のクラックは、その種類や幅によって適切な補修方法が異なります。
放置すると雨漏りや建物の劣化につながる可能性もあるため、早めに対処することが重要です。
ひび割れの原因や適切な補修方法を理解することで、安心して適切な対応を取ることができます。
不安な場合は、専門会社に相談することをおすすめします。