外壁にクラック(ひび割れ)を発見すると、不安になりますよね。
特に新築であれば、瑕疵担保責任の適用範囲や対応に迷うかもしれません。
今回は、外壁クラックの原因や種類、そして新築・築年数に関わらず適切な対処法を、専門用語を避け分かりやすくご紹介します。
外壁クラックの原因と種類
よくあるクラックの原因3つ
外壁クラックの主な原因は、大きく分けて3つあります。
1つ目は、気候の影響による乾燥収縮です。
特に冬場など乾燥した時期に、外壁材の水分が蒸発し、収縮することでクラックが発生することがあります。
2つ目は、施工不良です。
塗料の組み合わせや乾燥時間の不足などが原因で、クラックが生じる場合があります。
新築で発生した場合は、瑕疵担保責任の適用可能性があります。
3つ目は、不同沈下や地盤沈下です。
地盤の弱体化によって建物に歪みが生じ、クラックが発生するケースもあります。
築年数に関わらず、この原因によるクラックは専門家の診断が必要です。
ヘアークラックと構造クラックの見分け方
クラックは、その大きさや深さによって「ヘアークラック」と「構造クラック」に分類されます。
ヘアークラックは幅0.3mm以下の小さなひび割れで、主に表面的なもので、すぐに危険な状態とは限りません。
一方、構造クラックは幅0.3mm以上で、外壁内部にまで達している可能性が高く、建物の強度や雨漏りに影響する可能性があります。
名刺の厚み(約0.1mm)を目安に、クラックの幅を測り、判断するのも有効です。
構造クラックは、専門家の診断が必要です。
クラックの大きさによる危険度の違い
クラックの幅が0.3mm以下のヘアークラックは、塗装の劣化によるものが多く、すぐに危険な状態ではありませんが、放置すると進行し、構造クラックに発展する可能性があります。
0.3mm~1mmのクラックは、構造クラックの可能性が高く、早めの対応が必要です。
1mmを超えるクラックは、建物の構造に深刻な問題がある可能性があり、ただちに専門業者に相談してください。
雨漏りや建物の強度低下など、放置することで様々なリスクが生じる可能性があります。
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瑕疵担保責任 外壁クラックの対処法
新築住宅の場合の対応と瑕疵担保責任保険
新築住宅でクラックが見つかった場合、まず重要なのは、住宅瑕疵担保責任保険の適用可能性を確認することです。
この保険は、施工不良による瑕疵(欠陥)を10年間保証する制度です。
クラックが施工不良に起因するものであれば、保険を使って無償で補修できる可能性があります。
ただし、保険の適用には、一定の条件がありますので、ハウスメーカーや施工業者に相談し、適切な手続きを進める必要があります。
築年数がある住宅の場合の対応
築年数のある住宅の場合、瑕疵担保責任保険は適用されません。
しかし、クラックの原因によっては、建物の老朽化によるものだけでなく、施工不良や地盤の問題が原因である可能性も考えられます。
まずはクラックの状況を写真に記録し、専門業者に診断を依頼することをお勧めします。
診断結果に基づき、適切な補修方法や費用を検討しましょう。
自分でできる応急処置と限界
小さなヘアークラックであれば、シーリング材を用いた応急処置が考えられます。
しかし、これはあくまで一時的な処置であり、根本的な解決にはなりません。
また、構造クラックへの対処は専門家の知識と技術が必要なため、自分で行うのは危険です。
応急処置は、専門業者への連絡を早めるための時間稼ぎと捉えましょう。
放置した場合のリスク
外壁クラックを放置すると、雨漏り、建物の強度低下、外壁材の劣化、シロアリ被害など、様々なリスクが伴います。
これらの被害は、補修費用を増加させるだけでなく、居住者の安全・健康にも影響を与える可能性があります。
小さなクラックであっても、放置せずに早めの対応を心がけましょう。
まとめ
外壁クラックは、その大きさや原因によって対応が異なります。
新築住宅であれば、住宅瑕疵担保責任保険の適用を検討しましょう。
築年数のある住宅でも、専門業者に診断を依頼し、適切な補修を行うことが重要です。
放置すると、雨漏りなどの深刻な被害につながる可能性があるため、早期発見と適切な対処を心がけましょう。
クラックの大きさを確認し、必要に応じて専門業者に相談することで、安心安全な住まいを守ることができます。