家のちょっとした修繕、壁の補修を考えている方、「コーキング」と「シーリング」、この２つの言葉の違いってなんだろう、と疑問に思ったことはありませんか。
ホームセンターに行くと、コーキング材とシーリング材が並んでいて、さらに種類も豊富で迷ってしまいますよね。
今回は、コーキングとシーリングの違い、それぞれの材料の種類と特徴、そして適切な選び方について、分かりやすくご紹介します。
コーキングとシーリングの違い
ほぼ同義語として使われるケースが多い
コーキングとシーリングは、建築業界ではほぼ同義語として使われることが多く、どちらも建材の隙間を埋めて防水処理をする作業を指します。
雨水などの浸入を防ぎ、建物の耐久性を高めるために重要な役割を果たしています。
そのため、どちらの言葉を使っても、同じ意味だと考えて問題ありません。
例えば、外壁のひび割れを埋める作業を「コーキング工事」と呼ぶこともあれば、「シーリング工事」と呼ぶこともあります。
言葉のニュアンスの違い
では、あえて違いを挙げるとすればどのような点でしょうか。
一般的には、「コーキング」は隙間を埋める作業そのものを指す場合が多く、DIYでの小さな補修など、比較的規模の小さな作業に用いられることが多いようです。
一方、「シーリング」は、防水性や気密性を高めるという目的がより強く意識され、建物の構造体や大規模な工事など、専門的な技術が必要とされる場面で使われる傾向があります。
つまり、使用する場面や、一般消費者向けか専門家向けかの違いというニュアンスの違いが、わずかに存在すると言えるでしょう。
例えば、窓枠の小さな隙間を埋める作業は「コーキング」と表現されやすく、マンションの外壁の目地処理は「シーリング」と表現されやすいといった具合です。
しかし、この違いは厳密なものではなく、どちらの言葉を使っても問題ないケースがほとんどです。
コーキング材・シーリング材の種類と特徴
アクリル系
アクリル系は水性で、伸びが良く作業しやすいのが特徴です。
湿った場所にも施工できるため、使用範囲が広い反面、耐久性や耐候性が低く、肉痩せ（硬化後に体積が減少すること）しやすいという弱点があります。
そのため、外壁など、紫外線や雨風にさらされる場所には不向きです。
浴室などの水回りで、短期的な補修に適しています。
ウレタン系
ウレタン系は耐久性が高く、弾力性があるため、外壁など、伸縮が必要な箇所に適しています。
しかし、紫外線に弱いため、上塗り塗装が必要です。
また、完全硬化までに数日かかるため、施工後の作業に注意が必要です。
シリコン系
シリコン系は、高い防水性と耐久性を持ち、水回りによく使用されます。
しかし、上から塗装できないため、外壁など塗装が必要な箇所には適していません。
また、カビが生えやすいという弱点もあります。
変成シリコン系
変成シリコン系は、シリコン系の特性に加え、塗装が可能という大きなメリットがあります。
硬化時間も短く、外壁塗装と同時に行うことも可能です。
耐久性も高く、外壁や窓枠など、幅広い用途に使用できます。
ただし、他の種類と比較すると価格が高い傾向にあります。
コーキングとシーリングの使用の仕方・場所
使用する場所に応じた材料選び
コーキング材やシーリング材を選ぶ際には、使用する場所が最も重要です。
外壁など、紫外線や雨風にさらされる場所には、耐久性と耐候性に優れたウレタン系や変成シリコン系を選びましょう。
水回りには、防水性と防カビ性に優れたシリコン系が適しています。
窓枠やサッシなど、小さな隙間を埋める場合は、アクリル系でも問題ない場合もあります。
専門会社への依頼を検討するケース
外壁全体や、高所など危険を伴う作業、複雑な形状の箇所などは、専門会社に依頼することをおすすめします。
専門会社は、適切な材料選びや施工方法を熟知しており、より美しく、耐久性の高い仕上がりを実現できます。
また、万が一のトラブルにも迅速に対応できるため、安心です。
まとめ
コーキングとシーリングは、ほぼ同義語として使われ、建材の隙間を埋めて防水処理をする作業を指します。
使用する場面や、一般消費者向けか専門家向けかのニュアンスの違いはありますが、厳密な違いはありません。
材料の種類はアクリル系、ウレタン系、シリコン系、変成シリコン系などがあり、それぞれに特徴があります。
使用する場所や目的に合わせて適切な材料を選び、個人で対応できる範囲と専門会社への依頼が必要な範囲を判断することが重要です。
自信がない場合は、専門会社に相談することをおすすめします。
適切な材料選びと施工によって、建物の寿命を延ばし、快適な生活を守りましょう。
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外壁や屋根塗装でお困りの方はぜひお気軽にご相談ください。
