ラムダサイディング塗装をしたい!注意点と難しい場合の選択肢を解説

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ラムダサイディング塗装をしたい!注意点と難しい場合の選択肢を解説

外壁のメンテナンス時期が近づき、どのような方法が適しているか、情報収集をされている方もいらっしゃるでしょう。
特に、一般的な外壁材とは異なる性質を持つ素材の場合、そのメンテナンス方法については専門的な知識が求められます。
例えば、ラムダサイディングと呼ばれる素材は、その特性から塗装が難しいケースがあると言われています。
今回は、ラムダサイディングの塗装が可能かどうか、そして注意すべき点について詳しく解説します。

ラムダサイディング塗装はできる?

素材特性で可否を判断

ラムダサイディングは、セメント質、けい酸質、繊維質を中空構造を持つ板状に押出形成し、高温高圧蒸気養生(オートクレーブ養生)した外壁材です。
一般的な窯業系サイディングとは構造が異なり、セメント質が主成分であるため、素材自体が水分を吸いやすく、経年により中性化して脆くなる性質があります。
商品によっては無塗装で出荷されることもあり、その素材特性を理解しないままメンテナンスを行うと不具合が生じる可能性があります。

工法による塗装可否の違い

ラムダサイディングの塗装の可否は、主に施工工法によって判断されます。
「通気工法」は、外壁材と防水シートの間に空気の通り道(通気層)を設ける工法です。
この通気層があることで壁体内部の湿気が排出されやすくなり、状態や工夫次第で塗装が可能となることがあります。
この場合、ラムダサイディングに適した塗料を選定し、下地処理やプライマー(下塗り材)の選定を慎重に行うことが重要です。

一方、「直貼り工法」は、防水シートの上に直接外壁材を貼り付ける工法で、通気層がないため壁体内部に湿気がこもりやすい構造です。
ラムダサイディングが直貼り工法で施工されている場合、内部にこもる水蒸気が原因で塗膜の剥がれや膨れといった不具合が生じるリスクが高いため、塗装は一般的に不可能と判断されることが一般的です。

ラムダサイディング塗装の注意点

密着性確保が最重要

ラムダサイディングは、セメント質主成分による吸水性や、中空構造による熱伸縮性など、独特の素材特性を持っています。
これらの特性は、塗料との密着性を低下させる要因となり得ます。
塗料が外壁材にしっかり定着しないと、塗装本来の目的である防水性や意匠性の維持が困難になり、早期に塗膜が剥がれるなどの問題が生じます。
見た目が損なわれるだけでなく、下地材の劣化を早める原因にもなりかねません。
そのため、ラムダサイディングへの塗装においては、何よりもまず「塗料が外壁材にいかにしっかりと密着するか」という点が、最も重要視されるべきポイントとなります。

下地処理と塗料選定を慎重に

塗料の密着性を最大限に高めるためには、塗装前の「下地処理」と「塗料選定」が不可欠です。
下地処理では、外壁表面の汚れ、カビ、藻、旧塗膜の剥がれなどを高圧洗浄やケレン作業で除去します。
素材によっては、塗料の吸着を高めるために「目荒らし」といった表面処理が必要になる場合もあります。
特に重要なのが「下塗り材」、すなわちプライマーやシーラーの選定です。
これらは下地と上塗り塗料をつなぐ接着剤のような役割を果たします。
ラムダサイディングの素材特性に適合した、浸透性が高く密着性に優れたプライマーやシーラーを選ぶことが肝要です。
吸い込みが多い素材の場合、吸い込みムラが生じやすいため、必要に応じて複数回塗布し、吸い込みを完全に止める(シーリング効果)ことが求められます。
安易な判断で進めると、数年で剥離するリスクも指摘されています。

シーリング処理の重要性

ラムダサイディングの中空構造は、外壁内部の湿気や温度変化による膨張・収縮といった動きを助長しやすい性質を持っています。
外壁の継ぎ目(ジョイント部や縦目地)に充填される「シーリング材」は、これらの動きを吸収し、雨水の浸入を防ぐ役割を担っています。
しかし、シーリング材は経年劣化によって硬化、ひび割れ、剥離などを起こします。
シーリング材の劣化が進行すると、そこから雨水が外壁内部へ浸入し、構造材の腐食や断熱性能の低下を招く原因となります。
塗装工事を行う際には、このシーリング材の打ち替え、すなわち古いシーリング材を撤去して新しいものに充填し直す工程が、外壁の防水性を確保する上で非常に重要かつ必須の作業となります。
塗装で外壁を保護しても、シーリング部分から雨水が浸入してしまっては意味がありません。
そのため、定期的な点検と、必要に応じたシーリング材の打ち替えによって、その機能と耐久性を維持することが、外壁全体の長寿命化に不可欠なのです。

ラムダサイディング塗装が難しい場合の選択肢

カバー工法で対応する

ラムダサイディングの塗装が難しいと判断された場合、次善の策として「カバー工法」が有力な選択肢となります。
これは、既存の外壁材を撤去せずに、その上から新しい外壁材を重ねて施工する工法です。
この工法のメリットは、既存の外壁を解体・撤去する手間やそれに伴う産業廃棄物の処理費用、さらには工事期間を大幅に短縮できる可能性がある点です。
例えば、金属サイディングなどを既存の外壁の上に重ねることで、建物の外観を一新し、断熱性や防水性を向上させることも可能です。
ただし、カバー工法を適用する際には、既存の外壁材の劣化状況を十分に確認し、通気層の確保など、適切な下地処理を行うことが重要となります。

外壁材の張り替えを検討する

塗装が困難な状態がさらに進行している場合や、建物の根本的な改修・リフレッシュを長期的な視点で検討したい場合には、既存の外壁材を全て撤去し、新たに新しい外壁材を施工する「外壁材の張り替え」が最も確実な解決策となります。
この工法では、まず既存の外壁材を解体・撤去します。
この際、古い外壁材にアスベストが含まれている可能性なども考慮し、専門家による安全な処理が必要です。
下地材の状態を詳細に確認し、必要であれば構造部分の補修や、防水シートの張り替え、断熱材の充填といった、建物全体の性能向上につながる工事を同時に行うことも可能です。
張り替え後は、建物のデザインや機能、予算に応じて、様々な種類の外壁材の中から最適なものを選定することができます。
専門業者による丁寧かつ確実な施工によって、建物の美観と耐久性を新築時以上に高めることが期待できます。

まとめ

ラムダサイディングへの塗装は、その素材固有の特性、特に吸水性や中空構造、そして外壁の施工工法(通気工法か直貼り工法か)によって、塗装が可能かどうかが大きく左右される特殊なケースと言えます。
通気工法で施工されていれば、適切な工程と材料選定により塗装によるメンテナンスが可能となる場合がありますが、直貼り工法の場合は、塗膜の剥がれや膨れといった不具合のリスクが高いため、塗装は一般的に推奨されません。
仮に塗装を行う場合であっても、ラムダサイディング特有の密着性の低さを克服するために、入念な下地処理、素材に適合した下塗り材(プライマー、シーラー)の慎重な選定、そして外壁の防水性を維持するためのシーリング処理が、何よりも重要となります。
もし、これらの条件を満たすことが難しく、塗装によるメンテナンスが現実的でないと判断された場合は、既存の外壁を活かすカバー工法や、より根本的な改修となる外壁材の張り替えといった、他の選択肢を真剣に検討すべきでしょう。
どのようなメンテナンス方法を選択するにしても、ラムダサイディングの特性を熟知した専門的な知識と経験を持つ信頼できる業者に、早い段階で相談することが、建物の寿命を延ばし、長期的に安心できる住環境を維持するための最も賢明な道と言えます。

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