トタン屋根の構造と名称とは?基本から専門用語まで解説

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トタン屋根の構造と名称とは?基本から専門用語まで解説

屋根材として長年親しまれてきたトタン屋根。
その実用性と経済性から、現在でも多くの建物で採用されています。
しかし、トタン屋根がどのような素材で、どのように作られ、それぞれの部品にどのような名称があるのか、といった基本的な構造や名称について、詳しく知る機会は少ないかもしれません。
今回は、トタン屋根の基本的な情報から、その構造、そして各部位の名称に至るまで、分かりやすく解説していきます。

トタン屋根とは何か

トタン屋根の定義と基本特徴

トタン屋根とは、鉄板に亜鉛メッキを施した「トタン」という金属素材で作られた屋根のことを指します。
軽量で加工しやすく、比較的安価に施工できるため、古くから住宅や倉庫、工場など幅広い建物で利用されてきました。
金属屋根の一種であり、一般的には縦方向に葺かれる「縦葺き」工法が用いられることが多く、特に「瓦棒(かわらぼう)」と呼ばれる、芯木を覆うように取り付けられた凸状の部材がある形状が特徴的です。
その耐久性と経済性から、長年にわたり多くの人々に選ばれてきました。

トタン屋根の歴史と利点欠点

トタン屋根は、19世紀後半から20世紀初頭にかけて日本に普及しました。
それまで主流だった木材や瓦に代わり、軽量かつ耐水性に優れた金属建材として注目を集めました。

利点としては、まずその軽さが挙げられます。
建物の構造への負担が少なく、施工も比較的容易です。
また、金属製であるため、強風や積雪といった自然災害に対しても一定の耐性を持っています。
寒冷地では凍害に強いという特徴もあります。
さらに、他の屋根材と比較して材料費や工事費が安価であるという経済性も大きな魅力です。

一方で、欠点も存在します。
金属素材のため、雨音が響きやすく、特に大雨の際には騒音が気になることがあります。
また、断熱性能が低いことから、夏は暑く、冬は寒さを感じやすい傾向があります。
そして、亜鉛メッキが施されているとはいえ、経年とともに錆びが発生しやすく、定期的なメンテナンスが不可欠です。
劣化が進むと耐風性が低下する可能性もあります。

トタン屋根の構造とは

トタン屋根の基礎構造と配材

トタン屋根の耐久性と安定性を支える基礎構造は、建物の骨組みの上に構築されます。
一般的に、屋根下地材として合板やOSBボードなどの木質系材料が使用され、その上にトタン材を固定するための「桟木(さんぎ)」と呼ばれる木材が配置されます。
この桟木が、トタン屋根材をしっかりと支持する役割を果たします。
屋根の勾配(傾斜)も構造の一部であり、トタン屋根、特に縦葺きの場合は、比較的緩やかな勾配でも施工できるため、屋根面積を抑え、建築コストの抑制に貢献することもあります。
これらの下地材と桟木の適切な配置と固定が、屋根全体の強度を保つ上で重要となります。

トタンの配置と接合部分の防水設計

トタン屋根材の配置は、その形状によって異なりますが、一般的には桟木に対してビスなどで固定されます。
例えば、波型トタンの場合は、その形状を活かして重ね合わせながら配置され、雨水の浸入を防ぎます。
近年の金属屋根では「立平」といった、芯木を使わずに金属板自体で成形された部材が主流となりつつありますが、伝統的なトタン屋根では瓦棒のように芯木を覆う形状のものも多く見られます。

接合部分の防水設計は、屋根の耐久性を左右する極めて重要な要素です。
波板同士が重なり合う部分には、隙間からの雨水の侵入を防ぐためにシーリング材が充填されることがあります。
また、屋根材と下地材の接合部など、水が浸入しやすい箇所には防水テープが施工されるなど、多層的な防水対策が施されることで、屋根全体の防水性能が高められています。

トタン屋根の名称とは

トタン屋根に使われる専門用語

トタン屋根には、その形状や工法を示す様々な専門用語があります。
例えば、トタン屋根の代表的な形状として「瓦棒(かわらぼう)」がありますが、これは芯木を覆うように取り付けられた凸状の部材を指し、この瓦棒を縦に並べた「瓦棒葺き」という工法があります。
また、波打った形状の「波型トタン」や、工場・倉庫などで見られる金属板を折り曲げて形成する「折板(せっぱん)」といった種類もあります。
近年の金属屋根では、よりシンプルな意匠の「立平(たてひらぶき)」という工法も普及しています。
これらの用語は、屋根材の種類や施工方法を理解する上で基本となります。

各部位の名称と役割

トタン屋根を構成する各部位には、それぞれ固有の名称と役割があります。
屋根の最も低い部分で雨水を受け、軒先(のきさき)へと導く「軒先(のきさき)」や、屋根の頂上部分で、複数の屋根面が接合する部分を覆う「棟(むね)」があります。
屋根材を直接支える下地となるのが「野地板(のじいた)」です。
また、屋根の側面、妻側(つまがわ)の先端部分にある「破風板(はふいた)」は、風雨から建物を保護する役割を担っています。
これらの部位の名称と機能を理解することで、屋根の構造全体への理解が深まります。

関連部品の名称と機能

トタン屋根には、屋根本体以外にも、機能維持のために重要な関連部品が数多く存在します。
例えば、「雨樋(あまどい)」は、屋根に降った雨水を集めて地面へと排出する役割を持ち、建物への水濡れや浸食を防ぎます。
屋根材の下に敷設される「防水シート」、一般的には「ルーフィング」と呼ばれるものは、万が一屋根材からの漏水を防ぎ、建物の防水性を高めるための重要な層となります。
屋根の頂上部分に取り付けられる「棟板金(むねばんきん)」は、棟部分からの雨水の浸入を防ぎます。
これらの関連部品が、屋根全体の性能を支えています。

まとめ

トタン屋根は、亜鉛メッキ鋼板を用いた軽量かつ経済的な金属屋根材として、長い歴史を持つ建材です。
その構造は、下地材や桟木といった基礎の上にトタン板が配置され、接合部の防水設計が丁寧に行われています。
屋根材の種類や、軒先、棟などの各部位、そして雨樋や防水シートといった関連部品にもそれぞれ固有の名称があり、その機能と役割を理解することは、屋根の維持管理において非常に重要です。
利点と欠点を踏まえ、構造や名称といった基本を把握することで、トタン屋根への理解がより深まり、適切な判断に繋がるでしょう。

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