古くから日本の住宅や工場などで使われてきたトタン屋根。
最近ではガルバリウム鋼板など、より耐久性の高い屋根材も普及していますが、トタン屋根は今も多くの建物で使用されています。
この屋根材にはどのような特徴があり、メリット・デメリットはどのようなものなのでしょうか。
今回は、トタン屋根の種類や特徴、そしてメンテナンス方法についてご紹介します。
これから家を建てる方、古い建物の屋根の修繕を検討されている方にとって、役立つ情報となるでしょう。
トタン屋根について、少しでも理解を深めていただければ幸いです。
トタン屋根とは何かを知るための基礎知識
トタン屋根の定義と歴史
トタン屋根とは、鉄板の表面に亜鉛メッキを施したトタン板を用いて作られた屋根のことです。
安価で施工が容易なことから、高度経済成長期に多く使用されました。
瓦屋根に比べて軽量で、耐震性にも優れている点が特徴です。
現在では、ガルバリウム鋼板などのより耐久性の高い屋根材が主流となっていますが、古い建物では依然として多く見られます。
トタン屋根の主な種類
トタン屋根には、施工方法によっていくつかの種類があります。
主なものとして、以下の3種類が挙げられます。
・瓦棒葺き:屋根の頂上部分から軒先に向かって、縦方向にトタン板を設置する方法です。
心木と呼ばれる木材を等間隔に設置し、そこにトタン板を被せて固定します。
・波板:トタン板を波状に加工して施工する方法です。
薄い板材でも強度を保つことができます。
倉庫や納屋などでよく見られます。
・折板:トタン板を折り曲げた形に加工し、施工する方法です。
強度が高く、工場などで多く使用されます。
トタン屋根とガルバリウム鋼板の違い
ガルバリウム鋼板は、トタン屋根と同様に金属屋根材の一種ですが、亜鉛メッキに加えアルミニウムやシリコンなども含む合金メッキを施しているため、トタンよりも錆びにくく、耐久性が高いのが特徴です。
近年では、新築の住宅や工場などでガルバリウム鋼板が主流となっています。

トタン屋根のメリットとデメリットを理解する
トタン屋根のメリット
・低価格:ガルバリウム鋼板や瓦などに比べて、材料費や施工費が安価です。
・耐震性:軽量なため、建物の負担が少なく、地震に強いと言われています。
・施工の容易さ:施工が簡単で、工期が短縮できます。
トタン屋根のデメリット
・錆びやすい:亜鉛メッキが剥がれると錆びやすく、雨漏りの原因となります。
・断熱性:断熱性が低いため、夏場は室温が上昇しやすく、冬場は冷え込みやすいです。
・耐久性:ガルバリウム鋼板などに比べると耐久性が低く、定期的なメンテナンスが必要です。
トタン屋根の寿命と交換時期の目安
トタン屋根の寿命は約15~20年と言われています。
ただし、これは使用環境やメンテナンス状況によって大きく異なります。
錆や穴あき、色褪せなどが目立つようになったら、交換時期の目安です。
定期的な点検を行い、必要に応じて塗装や修理、葺き替えなどを検討しましょう。

まとめ
今回は、トタン屋根の種類、メリット・デメリット、寿命、そしてメンテナンスについて解説しました。
トタン屋根は安価で施工が容易な反面、錆びやすく耐久性が低いというデメリットも持ち合わせています。
建物の状況や予算、そして将来的なメンテナンス費用なども考慮し、適切な屋根材を選択することが大切です。
ガルバリウム鋼板などの他の屋根材との比較検討も忘れずに行いましょう。
この記事が、皆様の屋根選びの参考になれば幸いです。
定期的な点検と適切なメンテナンスによって、トタン屋根の長寿命化を目指しましょう。
当社では、トタン屋根の施工において、完全自社施工体制を採用し、見積もりから仕上げ、アフターメンテナンスまで一貫して自社の職人が担当しております。
これにより、高品質な工事をお約束し、お客様と末長いお付き合いをさせていただいております。