屋根の部位名称について!ケラバとは何か?役割とメンテナンス方法を解説

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屋根の部位名称について!ケラバとは何か?役割とメンテナンス方法を解説

日本の住宅において、屋根は重要な役割を担っています。
その屋根を構成する様々な部位の中でも、「ケラバ」という言葉を聞いたことはありますか。
ケラバは、屋根の形状やメンテナンスに深く関わっており、住宅オーナーにとって知っておくべき重要な要素です。

今回は、ケラバの位置、役割、そしてメンテナンス方法について、分かりやすくご紹介します。
特に、屋根材別のメンテナンス方法にも触れていきますので、ご自身の家の屋根のメンテナンスにお役立てください。

ケラバとは何か?その位置と役割

ケラバは、屋根の形状を理解する上で欠かせない重要な部位です。
多くの住宅オーナーにとって、聞き慣れない言葉かもしれません。
そこで、まずケラバの定義から見ていきましょう。

ケラバの定義と屋根の種類による違い

ケラバとは、切妻屋根や片流れ屋根など、勾配のある屋根において、屋根の最も高い部分から端に向かって伸びる、屋根の最先端部分のことを指します。
特定の屋根材を指す名称ではなく、屋根上の部位を示す名称です。
ケラバは、通常、破風板や水切り板金などで覆われています。
屋根の種類によってケラバの形状や有無は異なり、例えば、陸屋根や宝形屋根にはケラバがありません。

ケラバの主な役割・機能

ケラバは、単なる屋根の端部ではなく、いくつかの重要な役割を担っています。

1: 日当たりの調整:ケラバは、夏場の直射日光を遮り、室温の上昇を抑える効果があります。
一方、冬場は低い日射角の日光を取り込む役割を果たします。

2: 外壁の劣化防止:ケラバは、雨や紫外線から外壁を保護する役割も担っています。
特に、雨の吹き込みを防ぐことで、外壁の劣化を抑制します。

3: 雨漏りの防止:ケラバは、屋根と外壁の接合部にあるため、雨漏りのリスクが高い部位でもあります。
適切な施工とメンテナンスを行うことで、雨漏りを防ぐことができます。

ケラバと破風・鼻隠しの違い

ケラバとよく混同される部位に、破風と鼻隠しがあります。
これら3つの部位はそれぞれ異なる位置と役割を持っています。

1: ケラバ:屋根の最も高い部分から端まで伸びる、屋根の最先端部分。

2: 破風:屋根の側面、特に垂直に立った部分に設置され、風雨から建物を守る役割を果たします。

3: 鼻隠し:屋根の軒先、つまり屋根の水平部分の端に取り付けられ、屋根の下地や垂木などを隠す役割を果たします。
また、雨樋の取り付けにも使われます。

屋根の部位であるケラバとは?名称について解説!

ケラバのメンテナンスは、屋根材の種類によって異なります。
定期的な点検と適切なメンテナンスを行うことで、屋根の寿命を延ばし、雨漏りなどのトラブルを防ぐことができます。

各屋根材別のケラバの点検と補修

1: 瓦屋根:ケラバ瓦(袖瓦)のズレ、割れ、欠けなどを点検します。
ズレや破損が見つかった場合は、補修または交換が必要です。
ひどい場合は、部分的な屋根葺き直しが必要となることもあります。
セメント瓦やモニエル瓦は、現在では入手困難なため、葺き替えを検討する必要があるかもしれません。

2: スレート屋根:ケラバ部分に用いられる板金の釘の浮き、変形、錆などを点検します。
浮きや変形が見つかった場合は、ビスを増し打ちするなどの補修を行います。
錆がひどい場合は、板金の交換が必要となることもあります。
交換する際には、周辺の屋根材も剥がす必要があるため、カバー工法や葺き替えも検討しましょう。

3: 金属屋根:スレート屋根と同様に、ケラバ部分の板金の点検を行います。
金属屋根材の場合も、錆や変形に注意が必要です。

ケラバのメンテナンス頻度と費用

ケラバのメンテナンス頻度は、屋根材の種類、気候条件、建物の状態などによって異なります。
一般的には、数年に一度の点検と、必要に応じての補修を行うのが望ましいです。
費用は、点検のみであれば比較的安価ですが、補修や交換が必要な場合は、屋根材の種類や損傷の程度によって大きく変動します。
高所作業が必要となるため、専門業者に依頼することが推奨されます。
費用を抑えるためには、一度の足場仮設で複数の補修工事を行うのが効果的です。

まとめ

今回は、屋根の部位であるケラバについて、その位置、役割、そしてメンテナンス方法を解説しました。
ケラバは、屋根の形状や美観に影響を与えるだけでなく、雨漏り防止や外壁の保護にも重要な役割を果たしています。
屋根材の種類によってケラバのメンテナンス方法が異なるため、定期的な点検を行い、適切なメンテナンスを行うことが重要です。
特に、瓦屋根やスレート屋根、金属屋根など、それぞれの屋根材の特徴を理解した上で、専門業者に相談し、適切なメンテナンスを実施しましょう。

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